殺人の資格

すっかり遅くなったが、2月28日放送の相棒「殺人の資格」の感想を。出だし、途中も二箇所観ていないのだが・・・。


功名心のために先走った記事を書いた新聞記者。その記事をもとに取り調べた刑事。
それによって被疑者とされてしまい自殺した男性。・・・後に、この被疑者は無罪とわかる。
自殺した男性の家に謝りに行く新聞記者。「人殺しよ!」と叫ぶ妻。傍らに凍りついた表情で新聞記者を凝視している10歳の息子。


11年後、この土台の上で起こった事件を解決する右京さん(水谷豊)と薫ちゃん(寺脇康文)。
やっぱり面白かったです。強欲の大家の女性が殺されるビデオのシーンの生々しい怖さ。
結局この殺人は偽装で、『犯人』は誰も殺していなかったわけだが、犯人の心にも、元新聞記者の胸、元刑事の胸にも、氷のような刃の凶器が突き刺さっているのが見えましたね。


このドラマでは珍しく右京さんの激情も見えましたが、それも生きていた。
薫ちゃんは、いつも純真で、今回は一層そう感じました。
犯人の心に深く刺さったままの刃をどうsることもできない、そのままに終わった、この深い悲哀が印象的でした。