私の家は山の向こう テレサ・テン物語

有田芳生さんのこの原作を読んでいたのでドラマを観る気になったのだが、ドラマは甘ったるくて退屈この上なかった。
中国の民主化運動に身を投じたまでの描き方なんか、まるで学校の文化祭に行かないつもりだったけどやっぱり駆けつけたってレベルでしょ。あれではテレサ・テンも浮かばれない。
意思的に厳しい道を選んだ人ってのはもっと無残な色合いがあるんじゃないかな。そこが描けてなくては意味がない。
あのピエールというバカ男。あいつは実際にあんなバカ男だったの? あんな奴と人生の最後を過ごしたテレサ・テンの不運には泣けた。テレサ語り部役が、あのピエールがテレサを癒す男のように言っていたけど、本当にただの能無しの無神経男にしか見えなかった。ほんとにあれではテレサ・テンが可哀想。