番外編 晴信の目玉

ここ三週の晴信(市川亀治郎)の演技で独特なのは目玉にある。目ではなくて目玉なのだ。
私はこの目玉の動きに集中した演技にひきつけられた。
歌舞伎役者ならではなんだろうと思うのだけど、この目玉の主張は迫力と真実味を感じさせ、特に甘利に裏切られた、と思った時の目玉からは血の涙がみるみる滲んできた感があった。


ところで主役の勘介(内野聖陽)ですが、ここ三週は影が薄いように感じますがそうではないんですね。内野勘介は出るところでは出るが、退くところはすっと退く、という潔い知性的な演技の人なんですね。