■至らぬ介護
今朝、夫は入浴中に、宇宙が大変なことになってるのでなんとかしなくてはいけない、とを熱弁をふるった。どうも躁状態の様相である。フムフム、ウンウンとしばらく聴いていたが、水がある間は回り続ける水車のごとしのようなので、野菜スープを煮ているガスがつけっぱなしになっているのも気になるので、途中で「うちは気をつけてるからダイジョーブ、ダイジョーブ」などとアシラッテ湯船から出てもらって入浴をおしまいにした。
夫は、大事なことを話してるのに・・・とでも言いたかったのか残念そうな表情をした。
その表情がずうううううっと頭に残って、今日(12日)は仕事でさいたままで行ったのだが気持が少し重かった。
夫の容態は快方に向かっているわけではない。私に何事もなければ私より先に旅立つだろう。
夫が旅立ったその時、今朝の、お風呂での、宇宙が大変になってるとズラズラズラズラ話していたその話を打ち切ったことを深く悔いるだろうと思った。
悔いは勿論これだけではない。・・・だからといってなかなか悔い改めはできませぬ。


■金曜日
突然の来客だった。この日、午後の三時までに送らなければならない原稿があったので立ち話で失礼してしまったが、原稿の予定がなくても今の我が家の惨憺たる状態では突然のお客様を招き入れる余裕はないのだなぁ。あらためて苦い自己嫌悪のようなものに陥ってしまった。犬や猫を捨てに来るる人の数の多さと、その自分勝手さが、このようになるほどの過酷を私に強いた、それをかわすことができなかった人生を生きてきたのだ、ということをわかっていただくと救われる。


首輪の犬のタロウと事故のワンタにお土産をいただいて恐縮である。私は実は、こうしたカンパめいた物はいっさい受け取らない。とにかく苦痛であるのだ。だがこうしてわざわざ持ってきていただき・・・いただいた。
お返しをどうしたらいいか考えているところだが・・・私より大変な思いをしながら、人の捨てた猫達に愛情を注いでいらっしゃる人を知っているので、その方に、私がいただいた分ほどの物をお送りしようと思う。その人は、人からのカンパや好意の物を心広く受けいれる方だからだ。(私はヘンクツ者でごめんなさい! しかもこんなに零落れているのに誇り高くて気難しくて。困ったもんです。笑)


私の現状の困難さと私の心身を蝕む疲労の度合いは、誰も想像できないほどのところまで来ているのだと思う。
これは何年も前からそうであって、それが年々酷くなっていっている。
私は今、携帯のメールを殆ど使わないが、この携帯メールが二年ほど前から苦痛で苦痛でたまらないほどになった。とにかく疲れるのだ。急用で、一言だけで返信のできることはいいのだが、そうした用件以外のメールが来ると、その返信をしなくてはいけない、と思うだけでぞおっとするほどになった。
だから、友人達にはそう告げ、急なこと以外はみんなパソコンのメールに送ってくれた。
ところが一人だけ、携帯には送らないで、と頼んでも頼んでも無視して自分の用件を送り続ける人がいた。
単なる甘えなのか、人の、この場合は私の深刻な事情や頼みなど・・・という自分勝手さのゆえなのか。
私は今、あの時の苦痛がいまだ癒えず、携帯を電話として使うのも苦痛になってしまっている。それでも持っているのは、必要なことを入れているのと、親や夫の関係の連絡だけは受けなければならないからだ。


いやはや私の気質は、事件や自殺の主人公にあてはまる。何か事件があったり自殺をした人がいると、専門家や擬似専門家が、○○の様相を持つ人は危ない、ととくとくと述べているが、たいてい、「あ、私そうだ!」と思うもの。
・・・とくとくと述べる人にだけはなりたくないので、幸いなるかな、ではありますが。(笑)