番外編 柴本幸の容姿

ここ数日間、夫がよく眠らず、徘徊したり一晩中カーテンをひっぱったり手遊びをするという状態が続いていたのだが、今朝は久しぶりに気持よさそうな寝息を立てているので、静かにしておこうと、猫たちは廊下に出し、私は二階でこうしてブログを書いている。

そしてリンク元を辿っていったらあるブログに行き着いた。そのブログで、柴本幸さんの容姿のことが書いてあった。由布姫が、『勘介が由布姫を見て、あまりの美しさに驚く』という説明が入っているのが納得できない、という主旨の文である。キャストが間違っている、とまで書いてあった。つまりそのブログの書き手の方は、柴本幸さんを絶世の美女とされる由布姫には相応しくない容姿、と言っているのである。

それを読んで、美意識というものは人によってこうまで違うんだなぁと半ば感心してしまった。
私は柴本幸さんは絶世の美女に見えるのである。
↑のかたは、柴本さんは眉と目がお父さんの柴俊夫さんに似てる、と書かれていたが、私は目はお母さんの真野響子さんに似てると思う。真野響子さんがドラマによく出ていらっしゃった頃、こんなに美しい人がこの世にいるか、と思うくらい綺麗だったが、娘の幸さんは、内面の硬質な精神美のようなものも加味されて、真野響子さんとはまた違った独特の気品があり美しい。

由布姫はただ容姿が美しいだけではなく、晴信と勘介、二人の上等の男性に愛され、彼らを深く影響していく内面をも持っているわけだが、柴本幸はそうした役によく合っている。


余談だが、柴俊夫さんは、昔NHKで夏目漱石原作の『ぼっちゃん』の主役を演じられたのをよく覚えている。ぼっちゃんと言えば柴俊夫を思い出すほど適役だった。
あのドラマのロケが松山であったが、当時、NHKのディレクターをしていた夫が松山局にいて、私たちの住まいは石手寺の近くの寮だった。寮の中の芸能関係の方から情報がちょこちょこ流れ来るので、何日にどこにロケがあるとわかり、ミーハーな私は石手寺境内であった撮影をのぞきに行ったりした。
マドンナは最初大原麗子さんで途中で他の女優さんに変わったが(結城しのぶさんだった記憶だが?)、石手寺のロケでは大原麗子さんだった。大原麗子さんはとても可愛らしくお人形のようだった。
このぼっちゃんには、原作にない少女が出ていた。少女はぼっちゃんを慕っていた薄幸の役どころだった。今では信じられないが、この少女を林寛子さんが演じて、可憐で健気な少女がぴったり合っていた。